まちづくり研究所の事務所を自宅に移すことにしました。事務所を外に構えると、毎月経費が発生しますが、それを負担し続けることが辛くなってきたためです。構想があったのですが、昨年6月に某特別養護老人ホームの施設長を引き受けてしまったために、狂いが生じました。
私の中では、社会福祉法人との連携の中でまちづくりの理論と実践を積み上げていきたいという思いがあって、その社会福祉法人で私の構想が活かせるのではないかと思っていたのですが、世の中そんなに甘くないということを思い知りました。
2016年3月、社会福祉法等の一部を改正する法律が成立・公布されました。この法律の狙いを厚生労働省がまとめていますが、「福祉サービスの供給体制の整備及び充実を図るため、社会福祉法人制度について経営組織のガバナンスの強化、事業運営の透明性の向上等の改革を進めるとともに、介護人材の確保を推進するための措置、社会福祉施設職員等退職手当共済制度の見直しの措置を講ずる。」ということです。
社会福祉法人の問題点はいくつかありますが、私がこの間観察を続けてきたところでは、次のようなことが特に改善を急ぐ問題ではないかと思っています。
一つは、小規模社会福祉法人が多いということです。岡山県内に320を超える社会福祉法人が存在し、中には、一法人一施設というところもたくさんあります。こうした施設では経営基盤がぜい弱で人事管理上の課題もあり、社会保障財源の観点から、報酬の増が見込めない中にあっては、法人規模をどう拡大していくかが課題となっていると思います。厚労省の統計によれば、1990年3月31日の13,423法人から2015年の20,303法人へとざっと7千法人増えていますが、介護保険がスタートし、介護施設という新たな市場が創出されたことが一番大きな要因でした。
しかも、介護保険事業という新たな市場に参入したのは、コムスンに代表されるように異業種からの参入が多く、社会福祉法人を設立したのも本業の利益を社会福祉に投下して新たな収益増を狙うなど「社会福祉事業への取り組みではない」動機を持っている理事長も少なくなかったと言えます。現に、「60歳で社会福祉法人を設立して介護老人福祉施設(特養)を経営してきたが、75歳になったので引退を考えている。ついては、この法人丸ごと買ってほしい。」などという話を真顔でされたことも一度や二度ではありません。
こうした法人では、社会福祉法人といえども、個人オーナー企業と同じような経営が行われてきているわけで、そこに社会福祉法人制度改革が出てきた課題の一つがあります。業務を執行する理事長等の事業に専従している役員を牽制するために、理事や評議員、監事の役割や権限が明確にされ、ガバナンスの強化が求められています。
二つ目の問題は、介護保険財源が厳しく、介護報酬の引き上げができないということがあります。介護保険財源は、国と県が半分、残りを保険料で賄っています。財源不足を国が補うという方針をとれば財源問題は解決する話であり、朝鮮半島に平和が訪れようとしている中で、5兆円を超える防衛費(軍事費)がいるのかということや、狭い日本にリニア新幹線のようなトンネルだらけの莫大な建設費用のかかるものがいるのかという国の財政の使い方を見直せばいいだけの話ではありますが、今のところ、国はそういう考えには立っていないので、介護保険財源には限りがあります。だから、社会福祉法人の自立性を高めるといいながら、社会福祉事業の拡大、公益事業・収益事業を含めた多角的な事業展開を認めていこうということになっています。
そのため、本部会計と施設会計といった厳格な区分会計を撤廃し、法人単位での経営を可能にしようという方向に進みつつあります。
私は、例えば銀行がそうだったように、これから社会福祉法人のM&Aが始まっていくと思っています。年商10億円を超える社会福祉法人に会計監査人を配置することが義務付けられますが、おそらくそれが社会福祉法人として生き残れるかどうかのボーダーラインとなるでしょう。
そして、法人経営には、社会福祉法人らしい透明性と責任の明確化が求められることになり、経営の私物化を排除し公正で公平な意思決定のルールと意思決定への地域住民の参加を保障する場としての評議員会制度の充実が要求されてくると思います。
こうした問題意識を持てない社会福祉法人は、淘汰されていく運命にあります。私が今身を置いている法人は生き残れる側にいるのかどうか、軽率に判断はできませんが、少なくとも、私の問題関心からは少しずれていることだけは間違いなく、このままでは思い描いていたことが形にできないという焦りを感じてもいます。
そんな中で、ある方から「うちに来ないか」とお声掛けいただきました。私のいろんなアイデアを少しずつ話しているところですが、「うちに来てやればいい」と言ってくれます。私が、以前から尊敬している人生の大先輩のお一人なんですが、そこでなら私のやりたいことがやれる可能性があるという思いを強くしています。
そんなわけでいったん事務所を撤収しますが、その大先輩の立ち上げた社会福祉法人に移った後、また、あらためて事務所を開き、誰もが安心して暮しつづける地域をつくり、そのことが、その社会福祉法人の発展につながるような、そんな仕事がしたいと考えているところなのです。
まちづくり研究所
団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて、国は地域包括ケアシステムを構築するとしていますが、国の地域包括ケアシステムで、本当に、暮し慣れた地域で、自分らしく、人生の最後を安心して迎えられるのか?そんな疑問からまちづくり研究所をたちあげ、地域にある資源をネットワークでつなぎ、不足する地域資源は地域の皆さんと一緒につくりあげて、地域に住む一人ひとりが、安心して暮らしていける、そんな地域社会づくりに取り組んでいこうと決意しました。みなさんご一緒に、とにかく何かを始めませんか!
2019年1月21日月曜日
2018年9月30日日曜日
まちづくり研究所です
初めまして!まちづくり研究所です。
ちづくり研究所は、岡山市北区津島南に事務所があります。まだできたばかりの団体で、あまり知られていません。そこで、まずは自己紹介から。
【ミッション】
私たちのミッションは6つの柱からできています。
1.保健、医療、福祉の増進を図る活動
2.社会教育の推進を図る活動
3.まちづくりの推進を図る活動
4.文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
5.環境の保全を図る活動
6.国際協力の活動
ミッションを達成するために、次の活動に取り組んでいます。
① 介護事業に関する相談活動
介護事業所の設立・運営・経営相談や、これから介護保険サービスを利用しようとする皆さんの介護保険制度の使い方の相談や、事業所選びのお手伝いをさせていただいています。悩む前にご連絡ください。
② まちづくりに関する講師活動
私たちは『まちづくり出前学習会』に取り組んでいます。町内会とか気心の知れたお仲間、サークル等のグループで一緒に勉強しませんか。「介護保険の使い方」「認知症の話」「ボランティア活動と組織作り」「地域分析の方法とまちづくり」「地域の支えあいネットワークと仕事おこし」等、様々なテーマでお話させていただきます。
③ 暮らしの困ったなんでも相談活動
超高齢社会を一人で生き抜くのはとても難しいことです。厚生労働省も『我が事、丸ごと』の地域共生社会を作ろうと言っていますが、言葉でいうのは簡単でも地域で具体化しようとすると、それぞれの地域で異なる問題を抱えていることがほとんどです。一人ぼっちの高齢者を無くすためにも、暮しのちょっとした困りごとを解決す『暮らしの困った何でも相談活動」に取り組んでいます。もちろん高齢者でなくても大丈夫ですので、お気軽にお声かけください。
④ 住まいの問題解決
不用品が捨てられず住環境を悪化させたり、家主が不在となってそのままになっている家の遺品整理が必要になったり、建て替えでアパートを出なければならなくなったが次の住処が決まらない、高齢を理由に今まで不要だった連帯保証人をつけないとアパートの契約の更新ができない等々、住まいにまつわる諸問題を一緒に解決していきましょう。
⑤ 国際交流の活動
2017年から新しい外国人技能実習生制度がスタートしています。技能実習生の受け入れを希望される方は、新しい制度のことや監理団体の選び方等アドバイスできますので、お声かけください。
また、実習生として日本に来られたみなさん、就職先企業とのトラブル等問題を抱えたときには私にご連絡ください。問題解決に向けてご相談に対応すると同時に、企業との交渉等一緒に取組ませていただきます。
⑥環境保全の活動
地球環境の保全は待ったなしの課題です。環境にやさしい町づくりをテーマに、人と自然の共生できる町をめざします。
私たちは非営利団体です。私たちの活動は、まちづくり研究所に賛同していただける皆さんの会費とカンパで運営しています。まちづくり研究所の会員になってください。活動を支える資金集めにご協力ください。どうぞ、よろしくお願いします。
◆会費や寄付金の受入口座
中国労働金庫 岡山支店(店番号693)
普通預金口座 口座番号:7010548
名義:まちづくり研究所 代表 狩野 毅
◆連絡先
〒700-0085
住所:岡山市北区津島南二丁目3−31−105
電話:086-289-6583 Fax:086-899-6740
mail:kano1005@gmail.com
【代表の自己紹介】
◇氏名 狩野 毅(かのう たけし)
◇干支 戌年
◇星座 おうし座
◇資格・特技
・社会福祉主事・知的障害者福祉司・精神保健福祉相談員・児童指導員・家庭相談員・身体障碍者福祉司(いずれも任用資格)
・介護福祉士実務者研修、介護福祉士
・医療機器販売業・賃貸業管理者、医療機器修理業責任技術者
・調理師、食の検定3級、日本酒検定中級
・英語検定3級
・アマチュア無線技師4級
◇趣味
旅:ウォーキング、ワンダーフォーゲル、温泉
食:日本酒、食べ歩き、有機無農薬栽培
知:読書、インターネット、資格取得
◇一言
2018年5月で還暦を迎えましたが、年齢を理由に自分に限界を作りたくありませんし、人から年を考えなさいとかいわれるのが大嫌いです。生涯青春、生涯現役がモットーです。
「政治は自由である」が信条で、政治家の役割は一人ひとりの国民・市民の自由を守ることだと思っています。私のめざす自由は、社会の中で公平でなければなりません。誰かを抑圧することで自分が自由になるのは間違いです。誰もが等しく自由を享受しなければならず、そのためには価値観が違う人と人の間を調整しなければなりません。その調整役が政治の役割だと考えています。
世の中の不条理を無くし、一人ひとりが自由を手にすることができるよう、一緒に活動してくれる仲間を求めています。お気軽にお声かけください。
ちづくり研究所は、岡山市北区津島南に事務所があります。まだできたばかりの団体で、あまり知られていません。そこで、まずは自己紹介から。
【ミッション】
私たちのミッションは6つの柱からできています。
1.保健、医療、福祉の増進を図る活動
2.社会教育の推進を図る活動
3.まちづくりの推進を図る活動
4.文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
5.環境の保全を図る活動
6.国際協力の活動
ミッションを達成するために、次の活動に取り組んでいます。
① 介護事業に関する相談活動
介護事業所の設立・運営・経営相談や、これから介護保険サービスを利用しようとする皆さんの介護保険制度の使い方の相談や、事業所選びのお手伝いをさせていただいています。悩む前にご連絡ください。
② まちづくりに関する講師活動
私たちは『まちづくり出前学習会』に取り組んでいます。町内会とか気心の知れたお仲間、サークル等のグループで一緒に勉強しませんか。「介護保険の使い方」「認知症の話」「ボランティア活動と組織作り」「地域分析の方法とまちづくり」「地域の支えあいネットワークと仕事おこし」等、様々なテーマでお話させていただきます。
③ 暮らしの困ったなんでも相談活動
超高齢社会を一人で生き抜くのはとても難しいことです。厚生労働省も『我が事、丸ごと』の地域共生社会を作ろうと言っていますが、言葉でいうのは簡単でも地域で具体化しようとすると、それぞれの地域で異なる問題を抱えていることがほとんどです。一人ぼっちの高齢者を無くすためにも、暮しのちょっとした困りごとを解決す『暮らしの困った何でも相談活動」に取り組んでいます。もちろん高齢者でなくても大丈夫ですので、お気軽にお声かけください。
不用品が捨てられず住環境を悪化させたり、家主が不在となってそのままになっている家の遺品整理が必要になったり、建て替えでアパートを出なければならなくなったが次の住処が決まらない、高齢を理由に今まで不要だった連帯保証人をつけないとアパートの契約の更新ができない等々、住まいにまつわる諸問題を一緒に解決していきましょう。
⑤ 国際交流の活動
2017年から新しい外国人技能実習生制度がスタートしています。技能実習生の受け入れを希望される方は、新しい制度のことや監理団体の選び方等アドバイスできますので、お声かけください。
また、実習生として日本に来られたみなさん、就職先企業とのトラブル等問題を抱えたときには私にご連絡ください。問題解決に向けてご相談に対応すると同時に、企業との交渉等一緒に取組ませていただきます。
⑥環境保全の活動
地球環境の保全は待ったなしの課題です。環境にやさしい町づくりをテーマに、人と自然の共生できる町をめざします。
私たちは非営利団体です。私たちの活動は、まちづくり研究所に賛同していただける皆さんの会費とカンパで運営しています。まちづくり研究所の会員になってください。活動を支える資金集めにご協力ください。どうぞ、よろしくお願いします。
◆会費や寄付金の受入口座
中国労働金庫 岡山支店(店番号693)
普通預金口座 口座番号:7010548
名義:まちづくり研究所 代表 狩野 毅
◆連絡先
〒700-0085
住所:岡山市北区津島南二丁目3−31−105
電話:086-289-6583 Fax:086-899-6740
mail:kano1005@gmail.com
【代表の自己紹介】
◇氏名 狩野 毅(かのう たけし)
◇干支 戌年
◇星座 おうし座
◇資格・特技
・社会福祉主事・知的障害者福祉司・精神保健福祉相談員・児童指導員・家庭相談員・身体障碍者福祉司(いずれも任用資格)
・介護福祉士実務者研修、介護福祉士
・医療機器販売業・賃貸業管理者、医療機器修理業責任技術者
・調理師、食の検定3級、日本酒検定中級
・英語検定3級
・アマチュア無線技師4級
◇趣味
旅:ウォーキング、ワンダーフォーゲル、温泉
食:日本酒、食べ歩き、有機無農薬栽培
知:読書、インターネット、資格取得
◇一言
2018年5月で還暦を迎えましたが、年齢を理由に自分に限界を作りたくありませんし、人から年を考えなさいとかいわれるのが大嫌いです。生涯青春、生涯現役がモットーです。
「政治は自由である」が信条で、政治家の役割は一人ひとりの国民・市民の自由を守ることだと思っています。私のめざす自由は、社会の中で公平でなければなりません。誰かを抑圧することで自分が自由になるのは間違いです。誰もが等しく自由を享受しなければならず、そのためには価値観が違う人と人の間を調整しなければなりません。その調整役が政治の役割だと考えています。
世の中の不条理を無くし、一人ひとりが自由を手にすることができるよう、一緒に活動してくれる仲間を求めています。お気軽にお声かけください。
2018年8月4日土曜日
言葉には力がある
言葉には力がある。思いのたけを言葉にすることで、胸の内に秘めた思いを、初めて誰かに伝えることができる。言葉にしなければ、何も伝わらない。
以心伝心とは、言葉によらず互いの心から心に伝えることであり、言葉では説明できない深遠・微妙な事柄を相手の心に伝え、分からせることだというが、何が伝わったのかは結局のところ言葉にすることで初めて確認できるといっていい。
小説を読むときに、「行間を読む」感性がいる、などと言われることがあり、これも以心伝心に似ていて、行と行の間の何も書いていない空間など本当のところ読めはしないのだが、文章の中の言葉の数々の直接的な意味だけではなく、作者がその言葉を選んである順序でその言葉を並べたその意図するところを読み解きなさいというわけだ。つまりこれは、ある作者の文章を読んで、何を感じたかということであって、百人の読み手がいれば、おそらく百通りの解釈が成り立つというような話であり、文章に使われている言葉の本来の意味を逸脱していくことを推奨しているようなもので、言葉からどんどん離れて行ってしまう。当然のことながら、ノンフィクションを読むときには通用しない。
私は、本来その言葉が持っている意味を大切にするべきだと考えている。そして自分が話をするにしろ、なにがしかの文章を書くにしろ、一つひとつの言葉は大切に選びたい。そして私の言葉を受け取る人には、私が使っている文脈の中でその言葉に与えられた役割をストレートに受け取って欲しい。私の使う言葉を勝手に解釈してほしくない。そうでなければ言葉は、その言葉が本来持っている力を発揮することはできない。
自分の中に明確に言葉として表現することはできないけれど、何だかわからない、自分の未来にかかわるモノを抱えていたとする。その何かの正体がわからずに、悶々と時を過ごす。それが何か分かるということは、その何かに言葉が与えらるということに他ならない。そして、得体のしれない何かに言葉が与えられたとき、人は未来に向かって、前に進むことができるのだ。人は、言葉によって未来が与えられるといっても過言ではない。
言葉には力がある。夢は言葉として語られるとき、夢を実現する最初の扉が開かれる。夢を言葉にすること、それが夢を実現する第一歩なのだ。言葉には夢を実現する力がある。自分の未来を切り開く力がある。
言葉に力があるということは、使い方によっては、言葉は暴力にもなるということを意味する。言葉は、人と人との関係を断ち切り、戦の火種を灯すこともできるのだ。言葉によって暴力が支配する世界をつくるのか、人と人が信頼で結ばれ平和で安心して暮せる未来をつくるのか、選ぶのは私たちなのだ。私たちの意志が未来をつくる。私たちが選ぶ言葉によって未来が作られる。そう考えたら、不用意に言葉を選べないだろう。人を蔑み、罵り、怯えさせ、嘲笑い、心に哀しみが満ちてくるような言葉を平気で使う人がいる。私にはできない。
いや、正直に言うと、人生を積み重ねてくる中で、そういうことができなくなったと言った方が正確だ。若いころ、私も、刺々しい言葉を吐き出していたことがあった。そうやって自ら関係を断ち切ってしまった人たちがいる。人生を振り返ることなどしてこなかった私だが、最近は時々越し方を振り返ることがある。その時に、思い出す顔が、意外にもそうやって私から関係を断ち切ってしまった人だったりすることに気がつくことがある。私のような失敗をしないで生きていけたら私よりももっと幸せになれるはずだ。若い人たちにそんなメッセージを伝えられた良いなという思いが、こんな文章を書かせているのだ。
私は、人と人との懸け橋になるような言葉を選びたい。人との対話がずっと続いて、キャッチボールをすることができるような言葉を使いたい。人が嬉しくなったり、楽しかったり、面白かったり、心が豊かになったり、癒されたり、明日への希望が広がったりする、そんな言葉を使いたい。そうしているうちに、私自身も幸せになれると思うから・・・。
以心伝心とは、言葉によらず互いの心から心に伝えることであり、言葉では説明できない深遠・微妙な事柄を相手の心に伝え、分からせることだというが、何が伝わったのかは結局のところ言葉にすることで初めて確認できるといっていい。
小説を読むときに、「行間を読む」感性がいる、などと言われることがあり、これも以心伝心に似ていて、行と行の間の何も書いていない空間など本当のところ読めはしないのだが、文章の中の言葉の数々の直接的な意味だけではなく、作者がその言葉を選んである順序でその言葉を並べたその意図するところを読み解きなさいというわけだ。つまりこれは、ある作者の文章を読んで、何を感じたかということであって、百人の読み手がいれば、おそらく百通りの解釈が成り立つというような話であり、文章に使われている言葉の本来の意味を逸脱していくことを推奨しているようなもので、言葉からどんどん離れて行ってしまう。当然のことながら、ノンフィクションを読むときには通用しない。
私は、本来その言葉が持っている意味を大切にするべきだと考えている。そして自分が話をするにしろ、なにがしかの文章を書くにしろ、一つひとつの言葉は大切に選びたい。そして私の言葉を受け取る人には、私が使っている文脈の中でその言葉に与えられた役割をストレートに受け取って欲しい。私の使う言葉を勝手に解釈してほしくない。そうでなければ言葉は、その言葉が本来持っている力を発揮することはできない。
自分の中に明確に言葉として表現することはできないけれど、何だかわからない、自分の未来にかかわるモノを抱えていたとする。その何かの正体がわからずに、悶々と時を過ごす。それが何か分かるということは、その何かに言葉が与えらるということに他ならない。そして、得体のしれない何かに言葉が与えられたとき、人は未来に向かって、前に進むことができるのだ。人は、言葉によって未来が与えられるといっても過言ではない。
言葉には力がある。夢は言葉として語られるとき、夢を実現する最初の扉が開かれる。夢を言葉にすること、それが夢を実現する第一歩なのだ。言葉には夢を実現する力がある。自分の未来を切り開く力がある。
言葉に力があるということは、使い方によっては、言葉は暴力にもなるということを意味する。言葉は、人と人との関係を断ち切り、戦の火種を灯すこともできるのだ。言葉によって暴力が支配する世界をつくるのか、人と人が信頼で結ばれ平和で安心して暮せる未来をつくるのか、選ぶのは私たちなのだ。私たちの意志が未来をつくる。私たちが選ぶ言葉によって未来が作られる。そう考えたら、不用意に言葉を選べないだろう。人を蔑み、罵り、怯えさせ、嘲笑い、心に哀しみが満ちてくるような言葉を平気で使う人がいる。私にはできない。
いや、正直に言うと、人生を積み重ねてくる中で、そういうことができなくなったと言った方が正確だ。若いころ、私も、刺々しい言葉を吐き出していたことがあった。そうやって自ら関係を断ち切ってしまった人たちがいる。人生を振り返ることなどしてこなかった私だが、最近は時々越し方を振り返ることがある。その時に、思い出す顔が、意外にもそうやって私から関係を断ち切ってしまった人だったりすることに気がつくことがある。私のような失敗をしないで生きていけたら私よりももっと幸せになれるはずだ。若い人たちにそんなメッセージを伝えられた良いなという思いが、こんな文章を書かせているのだ。
私は、人と人との懸け橋になるような言葉を選びたい。人との対話がずっと続いて、キャッチボールをすることができるような言葉を使いたい。人が嬉しくなったり、楽しかったり、面白かったり、心が豊かになったり、癒されたり、明日への希望が広がったりする、そんな言葉を使いたい。そうしているうちに、私自身も幸せになれると思うから・・・。
2018年7月14日土曜日
許せない社会
ツイッター久しぶりに復活して、しばらく呟きながら色んな意見交換(?)を読んでいて、あまりにも辛くなって、今、ツイッターはほったらかしになっています。
そこで交換される批判は、もはや批判ではなく、悪罵や恐喝、何かといえば「おまえは反日運動をやっている中国人・韓国人だ。」と決めつけ、「反日」だ、「パヨク」だ等といった根拠のないレッテルはりです。だいたい中国や韓国の方に失礼ですよ、反日運動家などという決めつけは。そもそも中国人だから、韓国人だから反日運動をやっているなどということはあり得ないです。私には中国の友人がいますし、韓国人の知り合いもいますが、どちらも親日家でとてもフレンドリーな人たちです。なかには日本に対する批判をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。それは日本と韓国・中国との歴史的な問題に由来しており、過去をきちんと清算することなしには乗り越えていくことができない問題でしょう。
具体的には「従軍慰安婦は存在しない」や、「南京大虐殺はなかった」、「朝鮮人が喜んで働きに来たのであって、強制連行ではない」といった、歴史の事実を歪める歴史修正主義の立場にたつ国会議員が自民党・公明党の政権の中枢に座っていることが大きな問題で、その意味で、日本は本当に侵略という過去を反省し、平和的な関係を構築するつもりがあるのかが問われてもいるのです。
それにしてもツイッターを見ていると、不寛容な人ばかりで驚きます。私と基本的には同じ考え方を持っているのだろうと思う人まで、自分に対して批判する人が現れると「ネトウヨ」というレッテルをはって、ネトウヨがいかに愚かであるかをこれまたかなりどぎつい表現で書きまくっているのを見ることができます。「ネトウヨ」も「サヨク」も「ハンニチ」もお互いをけなしあって留飲を下げる・・・全く建設的ではありません。
そもそも「ネトウヨ」と呼ばれる人が、必ずしも右翼ではなかったり、「サヨク・パヨク」と呼ばれる人もむしろ右寄りの人がいたり、「ハンニチ」は中国人・韓国人のみならず日本人も含まれています。なぜ人はレッテルをはりたがるのか。
一時期、日本人は人を類型化するのが好きな人種なのだと考えた時期がありました。例えば血液型による性格判断なんてのがある。A型だから几帳面で曲がったことが嫌い、O型だから大らかでめったに怒らない、B型だから大雑把で目立ちたがり、AB型だからのんびりしているがテンションの起伏が激しい・・・。昔から十人十色といわれているのに、たった4つの血液型に基づき、性格を決めようとする。テレビでも子供たちを使って、血液型別に行動パターンに違いがあるかのような番組構成の番組を放送する。確かに、日本人は、類型化するのが好きかもしれません。しかし、それではネトウヨやパヨクといったグループ分けをしたがる気持ちは同じようなものだと結論付けることができるかもしれないが、自分と違うグループの人たちに対する暴力的な言葉の投げ付けまでは説明できない。そこにはある種の相手を蔑む感情が隠れていると思われるわけですが、それはどこから来るのでしょう。
そのこたえの一つとして家父長制はどうでしょう。昔の家父長制の時代から、ウチとソトの区別が存在していて、ウチは運命共同体であり護る対象でした。ソトは時にウチに害をなすものとして立ち現れることもある存在として認識され、ウチとソトの関係はある意味で緊張関係にあります。その緊張関係に由来してウチとソトの対立が生まれ、それが相手に対する攻撃的な言葉として表に出てきているのではないか、というわけです。
ウチは単にそれぞれの家庭にとどまらず、隣組を意味したり、更にもっと広く村内だったり、あるいは志や価値観を同じくするグループだったり、会社だったり、会社の中の自分の部や課だったりするのです。ソトもその都度変化しますが、いずれにしても緊張関係・対立関係にあるウチ以外の全てということになります。
冒頭で見たネットの世界でいえば、安倍内閣支持勢力と安倍内閣を支持しない勢力間のそれぞれの側から見た、かつての家父長制の時代から存在したウチとソトの区別に由来する相手への攻撃性の表れではないかというわけです。
この説明ではまだしっくりこない感じですね。引き続き考えてみたいと思いますが、今日のところはここまで。
そこで交換される批判は、もはや批判ではなく、悪罵や恐喝、何かといえば「おまえは反日運動をやっている中国人・韓国人だ。」と決めつけ、「反日」だ、「パヨク」だ等といった根拠のないレッテルはりです。だいたい中国や韓国の方に失礼ですよ、反日運動家などという決めつけは。そもそも中国人だから、韓国人だから反日運動をやっているなどということはあり得ないです。私には中国の友人がいますし、韓国人の知り合いもいますが、どちらも親日家でとてもフレンドリーな人たちです。なかには日本に対する批判をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。それは日本と韓国・中国との歴史的な問題に由来しており、過去をきちんと清算することなしには乗り越えていくことができない問題でしょう。
具体的には「従軍慰安婦は存在しない」や、「南京大虐殺はなかった」、「朝鮮人が喜んで働きに来たのであって、強制連行ではない」といった、歴史の事実を歪める歴史修正主義の立場にたつ国会議員が自民党・公明党の政権の中枢に座っていることが大きな問題で、その意味で、日本は本当に侵略という過去を反省し、平和的な関係を構築するつもりがあるのかが問われてもいるのです。
それにしてもツイッターを見ていると、不寛容な人ばかりで驚きます。私と基本的には同じ考え方を持っているのだろうと思う人まで、自分に対して批判する人が現れると「ネトウヨ」というレッテルをはって、ネトウヨがいかに愚かであるかをこれまたかなりどぎつい表現で書きまくっているのを見ることができます。「ネトウヨ」も「サヨク」も「ハンニチ」もお互いをけなしあって留飲を下げる・・・全く建設的ではありません。
そもそも「ネトウヨ」と呼ばれる人が、必ずしも右翼ではなかったり、「サヨク・パヨク」と呼ばれる人もむしろ右寄りの人がいたり、「ハンニチ」は中国人・韓国人のみならず日本人も含まれています。なぜ人はレッテルをはりたがるのか。
一時期、日本人は人を類型化するのが好きな人種なのだと考えた時期がありました。例えば血液型による性格判断なんてのがある。A型だから几帳面で曲がったことが嫌い、O型だから大らかでめったに怒らない、B型だから大雑把で目立ちたがり、AB型だからのんびりしているがテンションの起伏が激しい・・・。昔から十人十色といわれているのに、たった4つの血液型に基づき、性格を決めようとする。テレビでも子供たちを使って、血液型別に行動パターンに違いがあるかのような番組構成の番組を放送する。確かに、日本人は、類型化するのが好きかもしれません。しかし、それではネトウヨやパヨクといったグループ分けをしたがる気持ちは同じようなものだと結論付けることができるかもしれないが、自分と違うグループの人たちに対する暴力的な言葉の投げ付けまでは説明できない。そこにはある種の相手を蔑む感情が隠れていると思われるわけですが、それはどこから来るのでしょう。
そのこたえの一つとして家父長制はどうでしょう。昔の家父長制の時代から、ウチとソトの区別が存在していて、ウチは運命共同体であり護る対象でした。ソトは時にウチに害をなすものとして立ち現れることもある存在として認識され、ウチとソトの関係はある意味で緊張関係にあります。その緊張関係に由来してウチとソトの対立が生まれ、それが相手に対する攻撃的な言葉として表に出てきているのではないか、というわけです。
ウチは単にそれぞれの家庭にとどまらず、隣組を意味したり、更にもっと広く村内だったり、あるいは志や価値観を同じくするグループだったり、会社だったり、会社の中の自分の部や課だったりするのです。ソトもその都度変化しますが、いずれにしても緊張関係・対立関係にあるウチ以外の全てということになります。
冒頭で見たネットの世界でいえば、安倍内閣支持勢力と安倍内閣を支持しない勢力間のそれぞれの側から見た、かつての家父長制の時代から存在したウチとソトの区別に由来する相手への攻撃性の表れではないかというわけです。
この説明ではまだしっくりこない感じですね。引き続き考えてみたいと思いますが、今日のところはここまで。
2018年6月13日水曜日
災害に強いまちづくり
先日、土木学会が南海トラフ地震が発生した場合の経済被害を1,240兆円とする推計を発表していました。資産被害と合わせると1,410兆円というとんでもない数字になります。
東日本大震災同様、地震そのものによる地域の破壊、津波による二次被害、工場などの生産施設や交通網の破壊などによる経済活動の低迷、震災復興には長い時間が必要なことは、7年たった東日本大震災後の復旧の状況を見れば明らかです。
武田信玄さんが考案した霞提は、連続する堤ではなく、あらかじめ間に切れ目をいれた不連続の堤防になっています。不連続点では、上流側の堤防が下流側堤防の堤外(河川側)に入り込んでいます。不連続部周辺の堤内(生活・営農区域)側は、予め浸水を予想されている遊水地で、それにより洪水時の増水による堤への一方的負荷を軽減し、決壊の危険性を少なくさせました。この霞提の優れた点として、洪水で運ばれる土砂は、もともと上流の山林で形成された肥沃な土壌であり、それをそのまま下流に流すことなく、営農区域に蓄積する機能を有したことがあげられます。近代化された視点からは、治水を単なる土木工事の対象としか見ないことが多いわけですが、農業さらに広くはエコロジーの視点を持った治水法として再評価されているのです。
私のイメージする災害に強い町は、例えば、この霞提のような発想でまちづくりに取り組むことです。南海トラフ地震は必ず起こりますし、地震がおこれば津波も発生します。津波の圧力を高い防波堤を作って防ぐという発想ではなく、津波の威力を分散したり、海岸線に緩衝地帯を設けたり、津波の力に対して力だけで対抗するのではなくて、それをうまくかわすような対策が求められている気がするんですよね。それが東日本大震災の被災地を回ってみての私の感想です。
安価な土地を求めて海際ギリギリまで宅地開発が行われたり、安易に山を切り開いて宅地造成したり、そういうことの結果が、土砂災害に巻き込まれたり、津波で流されたりといった災害の発生につながっています。
災害に強い町づくりのカギを握るのは自然との共生です。台風や大雨や地震や津波は必ずやってくるものです。こうした自然現象を人間の科学技術でねじ伏せようとしたのでは、東日本大震災の時によく流行った「想定外」の規模の自然現象が起こった時に被害が出てしまうのです。私は、自然環境をよく観察し、自然環境をうまく活用した計画的なまちづくりが必要だと思っています。
津波が予想される海岸線には小高い丘の公園を整備し、津波が来た時に海水を受けるための海水池を配したり、海岸線から一定の距離を保って宅地を整備したり、地域の自然環境を踏まえたまちづくり計画を作っていくことが求められています。
土砂災害が発生する可能性のある山の周りでは、土石流が発生したときにその被害にあわないように宅地を再整備したり、洪水の発生しやすい河川では河川敷に遊歩道や運動場を作って実質的に川幅を広げて増水に対応するとか、そういう自然をうまく生かした治水対策が必要です。
こうしたことを具体化していくためには、自治体に要求するだけではなくて、地域住民自身が自ら考え、計画づくりに参加していくことが求められます。そうでなければ実効性のあるまちづくりはできないと思うからです。
東日本大震災同様、地震そのものによる地域の破壊、津波による二次被害、工場などの生産施設や交通網の破壊などによる経済活動の低迷、震災復興には長い時間が必要なことは、7年たった東日本大震災後の復旧の状況を見れば明らかです。
武田信玄さんが考案した霞提は、連続する堤ではなく、あらかじめ間に切れ目をいれた不連続の堤防になっています。不連続点では、上流側の堤防が下流側堤防の堤外(河川側)に入り込んでいます。不連続部周辺の堤内(生活・営農区域)側は、予め浸水を予想されている遊水地で、それにより洪水時の増水による堤への一方的負荷を軽減し、決壊の危険性を少なくさせました。この霞提の優れた点として、洪水で運ばれる土砂は、もともと上流の山林で形成された肥沃な土壌であり、それをそのまま下流に流すことなく、営農区域に蓄積する機能を有したことがあげられます。近代化された視点からは、治水を単なる土木工事の対象としか見ないことが多いわけですが、農業さらに広くはエコロジーの視点を持った治水法として再評価されているのです。
私のイメージする災害に強い町は、例えば、この霞提のような発想でまちづくりに取り組むことです。南海トラフ地震は必ず起こりますし、地震がおこれば津波も発生します。津波の圧力を高い防波堤を作って防ぐという発想ではなく、津波の威力を分散したり、海岸線に緩衝地帯を設けたり、津波の力に対して力だけで対抗するのではなくて、それをうまくかわすような対策が求められている気がするんですよね。それが東日本大震災の被災地を回ってみての私の感想です。
安価な土地を求めて海際ギリギリまで宅地開発が行われたり、安易に山を切り開いて宅地造成したり、そういうことの結果が、土砂災害に巻き込まれたり、津波で流されたりといった災害の発生につながっています。
災害に強い町づくりのカギを握るのは自然との共生です。台風や大雨や地震や津波は必ずやってくるものです。こうした自然現象を人間の科学技術でねじ伏せようとしたのでは、東日本大震災の時によく流行った「想定外」の規模の自然現象が起こった時に被害が出てしまうのです。私は、自然環境をよく観察し、自然環境をうまく活用した計画的なまちづくりが必要だと思っています。
津波が予想される海岸線には小高い丘の公園を整備し、津波が来た時に海水を受けるための海水池を配したり、海岸線から一定の距離を保って宅地を整備したり、地域の自然環境を踏まえたまちづくり計画を作っていくことが求められています。
土砂災害が発生する可能性のある山の周りでは、土石流が発生したときにその被害にあわないように宅地を再整備したり、洪水の発生しやすい河川では河川敷に遊歩道や運動場を作って実質的に川幅を広げて増水に対応するとか、そういう自然をうまく生かした治水対策が必要です。
こうしたことを具体化していくためには、自治体に要求するだけではなくて、地域住民自身が自ら考え、計画づくりに参加していくことが求められます。そうでなければ実効性のあるまちづくりはできないと思うからです。
2018年6月2日土曜日
高齢者の住まいの問題と私たちの取り組み
◆アパートの賃貸契約に伴う保証人
国土交通省が2015年12月に実施した調査で、民間賃貸住宅の家主さんの70.2%が高齢者の入居に抵抗感があると回答しています。さらに単身高齢者の入居を拒否していると答えた家主が8.7%、高齢者のみ世帯の入居を拒否していると回答した家主が4.7%いることがわかりました。
その理由は、家賃の支払いに対する不安が61.5%と6割を超え、居室内の死亡事故に対する不安をあげたか家主が56.9%にのぼります。単身高齢者の場合の保証人の確保、死後の遺品整理などで手間がかかると感じている家主が多いことがわかりました。
実際に、70歳をこえた方から、「今まで保証人なしで契約できたのに、今年の更新で保証人をつけるように言われた。幸い、近くに住む従妹に頼むことができたが、他の親族との交流はほとんどなく、従妹に何かあったらどうしようかと不安になる・・・。」そんな声をお聞きしたばかりです。
私は、「もし、保証人が見つからない場合には、まちづくり研究所にご連絡ください。場合によっては、私が保証人になりますから。」とお返事させていただきました。
こうした保証人・連帯保証人を見つけることができない人に対して、インターネットから簡単に申し込める保証人代行サービスがあります。しかし、法的な規制がないため、簡単に始められることから、色々な会社が保証人代行サービス業界に参入しており、トラブルも急増しているようです。国民生活センターが注意を呼び掛けていますが、そこには「インターネットを通じて保証人紹介業者(以下「紹介業者」という)に申し込みをしたところ、「保証人を紹介されなかった」「キャンセルを申し出たら拒否された」といったトラブルが増加傾向にある。また、保証人として紹介業者に名義登録をすれば報酬を得られるということで名義を登録したところ、多額の債務を負わされてしまったというトラブルもある。」と書かれており、安易な利用は避けたいところです。
私は15年ほど前、大学の後輩が社長をしている会社の連帯保証人を引き受け、その会社が倒産したため、大きな負債をかかえ大変な思いをしてそれを返済したことがあり、保証人を引き受けることの意味やリスクは嫌という味わってきました。だから、お金の貸し借りにともなう連帯保証人は引き受けたくはないと思っていたら、60歳を過ぎると保証能力が問われ連帯保証人と認められないことが多いようです(法律的には年齢制限はないと思います。)。ちょっと横道にそれましたが、借金の連帯保証人を私が引き受けるのは無理(認められない可能性が高い)かもしれませんが、借金問題を解決する方法については経験してきたことも含めて、ご相談しながら克服できると思いますし、借金以外のアパートの賃貸契約等についてはお受けいたしますので、ご相談いただきたいと思います。
もちろん一定のリスクを引き受けますし、保証人をしている期間中ずっと関係が継続していくので、まちづくり研究所の会員・賛助会員になっていただくこと、家賃の代位弁済の可能性があるので、2か月分くらいの家賃相当額をまちづくり研究所に供託していただくことを条件にさせていただきたいとは思います。ここには、家賃の支払いが滞らざるをえないような事態が生じた場合、ご一緒に2か月以内に解決しようという意味も含んでいます。
◆部屋の清掃・遺品整理
もう一つ高齢者の住まいの問題で良くお聞きするのが、家の片づけのことです。長い人生を生きてきて、思い出の品々が家のあらゆるところに満ち溢れ、いつの間にか生活そのものが圧迫されているケースを見てきました。
「貰いものを捨てられない」ことで家の中にものがあふれ床が見えない部屋、だんだん体を動かすのがおっくうになって捨てられなくなった粗大ごみや資源ごみが溢れる部屋、まちづくり研究所はこうした部屋の片付け・掃除をお手伝いします。
また、最近では生前贈与を希望される方も増えています。大事なコレクションや自身の創作品など、生きているうちに貰って欲しいと思う人に手渡したい、そういう人が多くなったといわれます。終活という言葉が生まれ、自分の人生をどう終えるかということを生きているうちに考えておきましょうという考え方が提起されました。そんな中で、自分の生きてきた歴史や価値を次の世代に引き継いでから人生を終えたいと考える人が増えたのでしょう。
まちづくり研究所は、遺品整理は文化や価値を次の世代に引き継ぐ作業だと考えています。また、一つひとつの物にはそれぞれの思い出がつまっており、ないがしろにすることはできません。そんな姿勢で、遺品整理のお手伝いをさせていただきます。
◆空き家の活用
総務省発表の2013年の住宅・土地統計調査によると、総住宅数は 6,063 万戸と5年前に比べ305 万戸(5.3%)増加、空き家数は 820 万戸と5年前に比べ63 万戸(8.3%)増加。空き家率(総住宅数に占める割合)は13.5%と 0.4 ポイント上昇し、過去最高となりました。別荘等の二次的住宅数は 41 万戸。二次的住宅を除く空き家率は12.8%です。共同住宅数は2,209 万戸で5年前に比べ141 万戸(6.8%)増加、住宅全体に占める割合は,42.4%と5年前に比べ,0.7 ポイント上昇しました。
空家数は今後も増加していくとみられていますが、その空き家を有効活用し、高齢者向けの住宅等の整備につなげたいと考えています。売買のお手伝いから、例えば、シェアハウスへのリユースや地域のたまり場としての整備、不足する地域資源を解消するための仕事おこしへの活用など、様々な実践が全国各地で取り組まれています。
まちづくり研究所でも、地域の状況に応じた空き家の活用方法を皆さんと一緒に考え、具体的な形にしてくことを大事にして、空き家の有効活用に取り組んでいきます。
住宅問題で困ったら、一人で思い悩まずに、まずはまちづくり研究所にご連絡ください。ご一緒に解決していきましょう。
国土交通省が2015年12月に実施した調査で、民間賃貸住宅の家主さんの70.2%が高齢者の入居に抵抗感があると回答しています。さらに単身高齢者の入居を拒否していると答えた家主が8.7%、高齢者のみ世帯の入居を拒否していると回答した家主が4.7%いることがわかりました。
その理由は、家賃の支払いに対する不安が61.5%と6割を超え、居室内の死亡事故に対する不安をあげたか家主が56.9%にのぼります。単身高齢者の場合の保証人の確保、死後の遺品整理などで手間がかかると感じている家主が多いことがわかりました。
実際に、70歳をこえた方から、「今まで保証人なしで契約できたのに、今年の更新で保証人をつけるように言われた。幸い、近くに住む従妹に頼むことができたが、他の親族との交流はほとんどなく、従妹に何かあったらどうしようかと不安になる・・・。」そんな声をお聞きしたばかりです。
私は、「もし、保証人が見つからない場合には、まちづくり研究所にご連絡ください。場合によっては、私が保証人になりますから。」とお返事させていただきました。
こうした保証人・連帯保証人を見つけることができない人に対して、インターネットから簡単に申し込める保証人代行サービスがあります。しかし、法的な規制がないため、簡単に始められることから、色々な会社が保証人代行サービス業界に参入しており、トラブルも急増しているようです。国民生活センターが注意を呼び掛けていますが、そこには「インターネットを通じて保証人紹介業者(以下「紹介業者」という)に申し込みをしたところ、「保証人を紹介されなかった」「キャンセルを申し出たら拒否された」といったトラブルが増加傾向にある。また、保証人として紹介業者に名義登録をすれば報酬を得られるということで名義を登録したところ、多額の債務を負わされてしまったというトラブルもある。」と書かれており、安易な利用は避けたいところです。
私は15年ほど前、大学の後輩が社長をしている会社の連帯保証人を引き受け、その会社が倒産したため、大きな負債をかかえ大変な思いをしてそれを返済したことがあり、保証人を引き受けることの意味やリスクは嫌という味わってきました。だから、お金の貸し借りにともなう連帯保証人は引き受けたくはないと思っていたら、60歳を過ぎると保証能力が問われ連帯保証人と認められないことが多いようです(法律的には年齢制限はないと思います。)。ちょっと横道にそれましたが、借金の連帯保証人を私が引き受けるのは無理(認められない可能性が高い)かもしれませんが、借金問題を解決する方法については経験してきたことも含めて、ご相談しながら克服できると思いますし、借金以外のアパートの賃貸契約等についてはお受けいたしますので、ご相談いただきたいと思います。
もちろん一定のリスクを引き受けますし、保証人をしている期間中ずっと関係が継続していくので、まちづくり研究所の会員・賛助会員になっていただくこと、家賃の代位弁済の可能性があるので、2か月分くらいの家賃相当額をまちづくり研究所に供託していただくことを条件にさせていただきたいとは思います。ここには、家賃の支払いが滞らざるをえないような事態が生じた場合、ご一緒に2か月以内に解決しようという意味も含んでいます。
◆部屋の清掃・遺品整理
もう一つ高齢者の住まいの問題で良くお聞きするのが、家の片づけのことです。長い人生を生きてきて、思い出の品々が家のあらゆるところに満ち溢れ、いつの間にか生活そのものが圧迫されているケースを見てきました。
「貰いものを捨てられない」ことで家の中にものがあふれ床が見えない部屋、だんだん体を動かすのがおっくうになって捨てられなくなった粗大ごみや資源ごみが溢れる部屋、まちづくり研究所はこうした部屋の片付け・掃除をお手伝いします。
また、最近では生前贈与を希望される方も増えています。大事なコレクションや自身の創作品など、生きているうちに貰って欲しいと思う人に手渡したい、そういう人が多くなったといわれます。終活という言葉が生まれ、自分の人生をどう終えるかということを生きているうちに考えておきましょうという考え方が提起されました。そんな中で、自分の生きてきた歴史や価値を次の世代に引き継いでから人生を終えたいと考える人が増えたのでしょう。
まちづくり研究所は、遺品整理は文化や価値を次の世代に引き継ぐ作業だと考えています。また、一つひとつの物にはそれぞれの思い出がつまっており、ないがしろにすることはできません。そんな姿勢で、遺品整理のお手伝いをさせていただきます。
◆空き家の活用
総務省発表の2013年の住宅・土地統計調査によると、総住宅数は 6,063 万戸と5年前に比べ305 万戸(5.3%)増加、空き家数は 820 万戸と5年前に比べ63 万戸(8.3%)増加。空き家率(総住宅数に占める割合)は13.5%と 0.4 ポイント上昇し、過去最高となりました。別荘等の二次的住宅数は 41 万戸。二次的住宅を除く空き家率は12.8%です。共同住宅数は2,209 万戸で5年前に比べ141 万戸(6.8%)増加、住宅全体に占める割合は,42.4%と5年前に比べ,0.7 ポイント上昇しました。
空家数は今後も増加していくとみられていますが、その空き家を有効活用し、高齢者向けの住宅等の整備につなげたいと考えています。売買のお手伝いから、例えば、シェアハウスへのリユースや地域のたまり場としての整備、不足する地域資源を解消するための仕事おこしへの活用など、様々な実践が全国各地で取り組まれています。
まちづくり研究所でも、地域の状況に応じた空き家の活用方法を皆さんと一緒に考え、具体的な形にしてくことを大事にして、空き家の有効活用に取り組んでいきます。
住宅問題で困ったら、一人で思い悩まずに、まずはまちづくり研究所にご連絡ください。ご一緒に解決していきましょう。
2018年5月29日火曜日
入院時の差額ベッド代
病院の差額ベッド代についてご質問をいただいた。高齢者ご夫妻のお宅で、夫が呼吸が苦しいというので妻が救急車を呼んで、救急指定病院に運ばれ、肺炎と診断され1週間ほど入院したのだが、差額ベッド代のかかるベッドしか空いていないと言われ、仕方なく同意書に署名した。二人部屋で1日3,000円かかる部屋だったそうだが、家計のやりくりが大変な中での21,000円の差額ベッド代負担は辛かった、というお話だった。そして、病院のベッドは差額ベッド代は必ず払わなければならないものなのか?というのが質問の主旨だった。
あらためて、差額ベッド代のルールを整理しておきたい。下に、厚労省保険局課長通知の抜粋を資料として載せておく。
【差額ベッド代の原則】
1 ベッド数の5割まで
保険医療機関の病床数の5割まで、妥当な範囲の差額ベッド代の負担を求めることを認める。
2 特別の負担にふさわしい療養環境
病室のベッド数4床以下、一人当り床面積6.4㎡以上、プライバシーが保護され、個人用収納庫や小机・椅子等の設備を有する場合に、差額ベッド代の徴収を認める。
3 患者への十分な説明に基づく、患者の自由な選択と同意
特別の療養環境の提供は、患者への十分な情報提供を行い、患者の自由な選択と同意に基づいて行われる必要があり、患者の意に反して特別療養環境室に入院させられることのないようにしなければならない。
4 院内掲示と患者への説明と同意書
保険医療機関内の見やすい場所、例えば、受付窓口、待合室等に特別療養環境室の各々についてそのベッド数、特別療養環境室の場所及び料金を患者にとって分かりやすく掲示しなければならない。また、特別療養環境室への入院を希望する患者に対しては、特別療養環境室の設備構造、料金等について明確かつ懇切丁寧に説明し、患者側の同意を確認のうえ入院させなければならない。なお、この同意の確認は、料金等を明示した文書に患者側の署名を受けることにより行うこと。
5 差額ベッド代を請求できないケースの例示
① 同意書による同意の確認を行っていない場合
② 患者本人の「治療上の必要」により特別療養環境室へ入院させる場合
③ 感染防止や差額ベッドのいらない病床が満床であるなど実質的に患者の選択によらない場合
ほかにも細かな取り決めがあるが、患者として知っておかなければならないのはこれで十分。今回の相談のケースでは、満床であることを理由に差額ベッド代の必要な病室に入院を余儀なくされたわけだから、差額ベッド代を請求できないケースの③に該当する。奥さんが署名した同意書には、差額ベッドの要らない病床が満床だからという記載があるわけではなく、差額ベッド代1日3,000円かかる病室への入院することを同意する旨の記載しかなく、説明し、納得し、同意書に署名したと主張されると反論は難しいのだろうなと思われた。
私が病院とお話しても良いですし、岡山県の医療安全センターに対応してもらうこともでできますよ、とお声掛けしたが、今回は1週間ほどで何とかなる範囲だからそこまでしなくてもいいということだった。奥さんは「次からは、気を付けて無駄な差額ベッド代を払わなくても済むようにしたい。」と言っていた。蛇足ながら、私は、差額ベッド代をもらっていない病院もあるんですよと、古巣の、岡山協立病院を紹介しておいた。全日本民主医療機関連合会(民医連)に加盟する病院は、差額ベッド代をもらっていない、庶民にとっては貴重な存在だ。
こんな場合の苦情相談窓口として、まちづくり研究所を活用していただければ良いのだが、岡山県でいえば岡山県医療安全支援センターがあり、次のような相談実施方針のもと、県民の苦情・相談に対応している。
(1)中立的な立場から患者・家族と医療関係者・医療機関との信頼関係を構築
(2)医療事故であるか否かや、責任の所在を判断するものではない
あくまで患者・家族及び医療機関の問題解決に中立的立場から助言する。
(3)ご相談の内容によってはより適した相談窓口を紹介。
(4)相談は匿名可。また、医療機関等へ連絡する際も相談者の了解を得て行う。
【岡山県医療安全センター】
相談受付日:月曜日から金曜日(国民の祝日及び休日、年末年始の休日を除く)
相談時間:8時30分から12時。 13時から17時15分
電話番号:086-226-7322
相 談 員:2名(看護職)
※その他にも各保健所に相談窓口を開設している。
また、岡山市、倉敷市はそれぞれ保健所の中に、医療相談窓口をもうけている。
【岡山市・倉敷市の医療相談窓口】
◆岡山市保健所 保健課
岡山市北区鹿田町1-1-1
電話:086-803-1254
◆倉敷市保健所 保健課
倉敷市笹沖170
電話:086-434-9812
--------------------------------------------------------
【資料】保医発0305第6号平成30年3月5日(抜粋)
12 特別の療養環境の提供に係る基準に関する事項
i)入院医療に係る特別の療養環境の提供
(1) 療養環境の向上に対するニーズが高まりつつあることに対応して、患者の選択の機会を広げるために、(2)の要件を満たす病床について保険医療機関の病床(健康保険法(大正11年法律第70号)第63条第3項第1号の指定に係る病床(健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)附則第130条の2第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第26条の規定による改正前の介護保険法(平成9年法律第123号)第48条第1項第3号に規定する指定介護療養施設サービスを行う同法第8条第26項に規定する療養病床等を除く。)に限る。以下第3において同じ。)の数の5割まで患者に妥当な範囲の負担を求めることを認めることとしたものであること。
(2) 療養環境については、患者が特別の負担をする上でふさわしい療養環境である必要があり、次の①から④までの要件を充足するものでなければならないこと。
① 特別の療養環境に係る一の病室の病床数は4床以下であること。
② 病室の面積は1人当たり6.4平方メートル以上であること。
③ 病床ごとのプライバシーの確保を図るための設備を備えていること。
④ 特別の療養環境として適切な設備を有すること。
(3) (1)にかかわらず、厚生労働大臣が次に掲げる要件を満たすものとして承認した保険医療機関にあっては、当該承認に係る病床割合まで患者に妥当な範囲の負担を求めることを認めることとしたものであること。
① 当該保険医療機関の所在地を含む区域(医療法(昭和23年法律第205号)第30条の4第2項第10号に規定する区域をいう。)における療養病床(同法第7条第2項第4号に規定する療養病床をいう。)及び一般病床(同法第7条第2項第5号に規定する一般病床をい
う。)の数が、同法第30条の4第1項に規定する医療計画において定める当該区域の療養病床及び一般病床に係る基準病床数に既に達しており、かつ、特別の療養環境に係る病床数の当該保険医療機関の病床数に対する割合を増加しても患者が療養の給付を受けることに支障を来すおそれがないこと。
この場合においては、当該保険医療機関におけるこれまでの特別の病室の稼働の状況、特別の病室の申し込みの状況等を勘案し、当該保険医療機関の特別の病室を増加しても、患者が療養の給付を受けることに支障を来すおそれがないかどうか判断するものとすること。
② 経験を有する常勤の相談員により、特別の療養環境の提供に係る病室への入退室及び特別の料金等に関する相談体制が常時とられていること。
③ 必要に応じ、患者を適切かつ迅速に他の保険医療機関に紹介することができる等の他の保険医療機関との連携体制が整えられていること。
④ 当該保険医療機関における特別の療養環境の提供に係る病室のすべてについて、一の病室の病床数が2床以下であり、かつ、病室の面積及び設備については(2)の②から④までの要件を充足するものであること。
⑤ 算定告示別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科点数表」という。)第1章第2部第1節又は別表第二歯科診療報酬点数表(以下「歯科点数表」という。)第1章第2部第1節に規定する7対1入院基本料及び10対1入院基本料、療養病棟入院基本料(特別入院基本料等を除く。)並びに有床診療所入院基本料1及び有床診療所入院基本料4を算定する保険医療機関であること。
⑥ 医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)第19条第1項第1号及び第2号に定める医師及び歯科医師の員数を満たしていること。
⑦ 厚生労働大臣から当該承認を受ける前6月間において掲示事項等告示第3の基準に違反したことがなく、かつ現に違反していないこと。
(4) (3)の承認に係る病床割合については、次の事項を基準として設定すること。
① 医科点数表又は歯科点数表に掲げる療養環境加算、重症者等療養環境特別加算等を算定する病室として当該保険医療機関が届出を行っている病室における病床は、承認に係る病床から除外すること。
② 特定集中治療室、小児特定集中治療室、新生児特定集中治療室、母体・胎児集中治療室、一類感染症患者入院医療管理治療室等患者の治療上の必要があるために入院するものとして設けられている病室における病床は、承認に係る病床から除外すること。
③ 地域医療支援病院(医療法第4条第1項に規定する地域医療支援病院をいう。)、救急病院等を定める省令(昭和39年厚生省令第8号)に基づき認定された救急病院等、「救急医療対策の整備事業について(昭和52年医発第692号)」に規定された保険医療機関等において救急患者のために設けられた専用病床等は、承認に係る病床から除外すること。
④ ①から③までのほか、当該保険医療機関におけるこれまでの特別療養環境室以外の病床への入院状況、特別療養環境室への入院希望の状況、救急患者の割合等を総合的に勘案し、特別療養環境室に係る病床以外の病床を一定割合確保すること。
(5) (1)及び(3)にかかわらず、特定機能病院以外の保険医療機関であって、国又は地方公共団体が開設するものにあっては、その公的性格等にかんがみ、国が開設するものにあっては病床数の2割以下、地方公共団体が開設するものにあっては病床数の3割以下としたこと。
(6) 特別の療養環境の提供は、患者への十分な情報提供を行い、患者の自由な選択と同意に基づいて行われる必要があり、患者の意に反して特別療養環境室に入院させられることのないようにしなければならないこと。
(7) 特別療養環境室へ入院させた場合においては、次の事項を履行するものであること。
① 保険医療機関内の見やすい場所、例えば、受付窓口、待合室等に特別療養環境室の各々についてそのベッド数、特別療養環境室の場所及び料金を患者にとって分かりやすく掲示しておくこと。
② 特別療養環境室への入院を希望する患者に対しては、特別療養環境室の設備構造、料金等について明確かつ懇切丁寧に説明し、患者側の同意を確認のうえ入院させること。
③ この同意の確認は、料金等を明示した文書に患者側の署名を受けることにより行うものであること。なお、この文書は、当該保険医療機関が保存し、必要に応じ提示できるようにしておくこと。
(8) 患者に特別療養環境室に係る特別の料金を求めてはならない場合としては、具体的には以下の例が挙げられること。なお、③に掲げる「実質的に患者の選択によらない場合」に該当するか否かは、患者又は保険医療機関から事情を聴取した上で、適宜判断すること。
① 同意書による同意の確認を行っていない場合(当該同意書が、室料の記載がない、患者側の署名がない等内容が不十分である場合を含む。)
② 患者本人の「治療上の必要」により特別療養環境室へ入院させる場合
(例)
・救急患者、術後患者等であって、病状が重篤なため安静を必要とする者、又は常時監視を要し、適時適切な看護及び介助を必要とする者
・免疫力が低下し、感染症に罹患するおそれのある患者
・集中治療の実施、著しい身体的・精神的苦痛を緩和する必要のある終末期の患者
・後天性免疫不全症候群の病原体に感染している患者(患者が通常の個室よりも特別の設備の整った個室への入室を特に希望した場合を除く。)
・クロイツフェルト・ヤコブ病の患者(患者が通常の個室よりも特別の設備の整った個室への入室を特に希望した場合を除く。)
③ 病棟管理の必要性等から特別療養環境室に入院させた場合であって、実質的に患者の選択によらない場合
(例)
・MRSA等に感染している患者であって、主治医等が他の入院患者の院内感染を防止するため、実質的に患者の選択によらず入院させたと認められる者の場合。
・特別療養環境室以外の病室の病床が満床であるため、特別療養環境室に入院させた患者の場合。
なお、「治療上の必要」に該当しなくなった場合等上記②又は③に該当しなくなったときは、(6)及び(7)に示した趣旨に従い、患者の意に反して特別療養環境室への入院が続けられることがないよう改めて同意書により患者の意思を確認する等、その取扱いに十分に配慮すること。
(9) 患者が事実上特別の負担なしでは入院できないような運営を行う保険医療機関については、患者の受診の機会が妨げられるおそれがあり、保険医療機関の性格から当を得ないものと認められるので、保険医療機関の指定又は更新による再指定に当たっては、十分改善がなされた上で、これを行う等の措置も考慮すること。(3)に掲げる保険医療機関については、特に留意すること。
(10) 平成6年3月31日現在、従来の特別の病室として特別の料金を徴収している病室が(2)の②に掲げる要件を満たしていない場合は、当該病床を含む病棟の改築又は建替までは経過的に当該要件を課さないこととするが、早急に改善されるべきものであること。
(11) 保険医療機関は、特別の療養環境の提供に係る病床数、特別の料金等を定期的に地方厚生(支)局長に報告するとともに、当該事項を定め又は変更しようとする場合には、別紙様式1により地方厚生(支)局長にその都度報告するものとすること。
あらためて、差額ベッド代のルールを整理しておきたい。下に、厚労省保険局課長通知の抜粋を資料として載せておく。
【差額ベッド代の原則】
1 ベッド数の5割まで
保険医療機関の病床数の5割まで、妥当な範囲の差額ベッド代の負担を求めることを認める。
2 特別の負担にふさわしい療養環境
病室のベッド数4床以下、一人当り床面積6.4㎡以上、プライバシーが保護され、個人用収納庫や小机・椅子等の設備を有する場合に、差額ベッド代の徴収を認める。
3 患者への十分な説明に基づく、患者の自由な選択と同意
特別の療養環境の提供は、患者への十分な情報提供を行い、患者の自由な選択と同意に基づいて行われる必要があり、患者の意に反して特別療養環境室に入院させられることのないようにしなければならない。
4 院内掲示と患者への説明と同意書
保険医療機関内の見やすい場所、例えば、受付窓口、待合室等に特別療養環境室の各々についてそのベッド数、特別療養環境室の場所及び料金を患者にとって分かりやすく掲示しなければならない。また、特別療養環境室への入院を希望する患者に対しては、特別療養環境室の設備構造、料金等について明確かつ懇切丁寧に説明し、患者側の同意を確認のうえ入院させなければならない。なお、この同意の確認は、料金等を明示した文書に患者側の署名を受けることにより行うこと。
5 差額ベッド代を請求できないケースの例示
① 同意書による同意の確認を行っていない場合
② 患者本人の「治療上の必要」により特別療養環境室へ入院させる場合
③ 感染防止や差額ベッドのいらない病床が満床であるなど実質的に患者の選択によらない場合
ほかにも細かな取り決めがあるが、患者として知っておかなければならないのはこれで十分。今回の相談のケースでは、満床であることを理由に差額ベッド代の必要な病室に入院を余儀なくされたわけだから、差額ベッド代を請求できないケースの③に該当する。奥さんが署名した同意書には、差額ベッドの要らない病床が満床だからという記載があるわけではなく、差額ベッド代1日3,000円かかる病室への入院することを同意する旨の記載しかなく、説明し、納得し、同意書に署名したと主張されると反論は難しいのだろうなと思われた。
私が病院とお話しても良いですし、岡山県の医療安全センターに対応してもらうこともでできますよ、とお声掛けしたが、今回は1週間ほどで何とかなる範囲だからそこまでしなくてもいいということだった。奥さんは「次からは、気を付けて無駄な差額ベッド代を払わなくても済むようにしたい。」と言っていた。蛇足ながら、私は、差額ベッド代をもらっていない病院もあるんですよと、古巣の、岡山協立病院を紹介しておいた。全日本民主医療機関連合会(民医連)に加盟する病院は、差額ベッド代をもらっていない、庶民にとっては貴重な存在だ。
こんな場合の苦情相談窓口として、まちづくり研究所を活用していただければ良いのだが、岡山県でいえば岡山県医療安全支援センターがあり、次のような相談実施方針のもと、県民の苦情・相談に対応している。
(1)中立的な立場から患者・家族と医療関係者・医療機関との信頼関係を構築
(2)医療事故であるか否かや、責任の所在を判断するものではない
あくまで患者・家族及び医療機関の問題解決に中立的立場から助言する。
(3)ご相談の内容によってはより適した相談窓口を紹介。
(4)相談は匿名可。また、医療機関等へ連絡する際も相談者の了解を得て行う。
【岡山県医療安全センター】
相談受付日:月曜日から金曜日(国民の祝日及び休日、年末年始の休日を除く)
相談時間:8時30分から12時。 13時から17時15分
電話番号:086-226-7322
相 談 員:2名(看護職)
※その他にも各保健所に相談窓口を開設している。
また、岡山市、倉敷市はそれぞれ保健所の中に、医療相談窓口をもうけている。
【岡山市・倉敷市の医療相談窓口】
◆岡山市保健所 保健課
岡山市北区鹿田町1-1-1
電話:086-803-1254
◆倉敷市保健所 保健課
倉敷市笹沖170
電話:086-434-9812
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【資料】保医発0305第6号平成30年3月5日(抜粋)
i)入院医療に係る特別の療養環境の提供
(1) 療養環境の向上に対するニーズが高まりつつあることに対応して、患者の選択の機会を広げるために、(2)の要件を満たす病床について保険医療機関の病床(健康保険法(大正11年法律第70号)第63条第3項第1号の指定に係る病床(健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)附則第130条の2第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第26条の規定による改正前の介護保険法(平成9年法律第123号)第48条第1項第3号に規定する指定介護療養施設サービスを行う同法第8条第26項に規定する療養病床等を除く。)に限る。以下第3において同じ。)の数の5割まで患者に妥当な範囲の負担を求めることを認めることとしたものであること。
(2) 療養環境については、患者が特別の負担をする上でふさわしい療養環境である必要があり、次の①から④までの要件を充足するものでなければならないこと。
① 特別の療養環境に係る一の病室の病床数は4床以下であること。
② 病室の面積は1人当たり6.4平方メートル以上であること。
③ 病床ごとのプライバシーの確保を図るための設備を備えていること。
④ 特別の療養環境として適切な設備を有すること。
(3) (1)にかかわらず、厚生労働大臣が次に掲げる要件を満たすものとして承認した保険医療機関にあっては、当該承認に係る病床割合まで患者に妥当な範囲の負担を求めることを認めることとしたものであること。
① 当該保険医療機関の所在地を含む区域(医療法(昭和23年法律第205号)第30条の4第2項第10号に規定する区域をいう。)における療養病床(同法第7条第2項第4号に規定する療養病床をいう。)及び一般病床(同法第7条第2項第5号に規定する一般病床をい
う。)の数が、同法第30条の4第1項に規定する医療計画において定める当該区域の療養病床及び一般病床に係る基準病床数に既に達しており、かつ、特別の療養環境に係る病床数の当該保険医療機関の病床数に対する割合を増加しても患者が療養の給付を受けることに支障を来すおそれがないこと。
この場合においては、当該保険医療機関におけるこれまでの特別の病室の稼働の状況、特別の病室の申し込みの状況等を勘案し、当該保険医療機関の特別の病室を増加しても、患者が療養の給付を受けることに支障を来すおそれがないかどうか判断するものとすること。
② 経験を有する常勤の相談員により、特別の療養環境の提供に係る病室への入退室及び特別の料金等に関する相談体制が常時とられていること。
③ 必要に応じ、患者を適切かつ迅速に他の保険医療機関に紹介することができる等の他の保険医療機関との連携体制が整えられていること。
④ 当該保険医療機関における特別の療養環境の提供に係る病室のすべてについて、一の病室の病床数が2床以下であり、かつ、病室の面積及び設備については(2)の②から④までの要件を充足するものであること。
⑤ 算定告示別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科点数表」という。)第1章第2部第1節又は別表第二歯科診療報酬点数表(以下「歯科点数表」という。)第1章第2部第1節に規定する7対1入院基本料及び10対1入院基本料、療養病棟入院基本料(特別入院基本料等を除く。)並びに有床診療所入院基本料1及び有床診療所入院基本料4を算定する保険医療機関であること。
⑥ 医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)第19条第1項第1号及び第2号に定める医師及び歯科医師の員数を満たしていること。
⑦ 厚生労働大臣から当該承認を受ける前6月間において掲示事項等告示第3の基準に違反したことがなく、かつ現に違反していないこと。
(4) (3)の承認に係る病床割合については、次の事項を基準として設定すること。
① 医科点数表又は歯科点数表に掲げる療養環境加算、重症者等療養環境特別加算等を算定する病室として当該保険医療機関が届出を行っている病室における病床は、承認に係る病床から除外すること。
② 特定集中治療室、小児特定集中治療室、新生児特定集中治療室、母体・胎児集中治療室、一類感染症患者入院医療管理治療室等患者の治療上の必要があるために入院するものとして設けられている病室における病床は、承認に係る病床から除外すること。
③ 地域医療支援病院(医療法第4条第1項に規定する地域医療支援病院をいう。)、救急病院等を定める省令(昭和39年厚生省令第8号)に基づき認定された救急病院等、「救急医療対策の整備事業について(昭和52年医発第692号)」に規定された保険医療機関等において救急患者のために設けられた専用病床等は、承認に係る病床から除外すること。
④ ①から③までのほか、当該保険医療機関におけるこれまでの特別療養環境室以外の病床への入院状況、特別療養環境室への入院希望の状況、救急患者の割合等を総合的に勘案し、特別療養環境室に係る病床以外の病床を一定割合確保すること。
(5) (1)及び(3)にかかわらず、特定機能病院以外の保険医療機関であって、国又は地方公共団体が開設するものにあっては、その公的性格等にかんがみ、国が開設するものにあっては病床数の2割以下、地方公共団体が開設するものにあっては病床数の3割以下としたこと。
(6) 特別の療養環境の提供は、患者への十分な情報提供を行い、患者の自由な選択と同意に基づいて行われる必要があり、患者の意に反して特別療養環境室に入院させられることのないようにしなければならないこと。
(7) 特別療養環境室へ入院させた場合においては、次の事項を履行するものであること。
① 保険医療機関内の見やすい場所、例えば、受付窓口、待合室等に特別療養環境室の各々についてそのベッド数、特別療養環境室の場所及び料金を患者にとって分かりやすく掲示しておくこと。
② 特別療養環境室への入院を希望する患者に対しては、特別療養環境室の設備構造、料金等について明確かつ懇切丁寧に説明し、患者側の同意を確認のうえ入院させること。
③ この同意の確認は、料金等を明示した文書に患者側の署名を受けることにより行うものであること。なお、この文書は、当該保険医療機関が保存し、必要に応じ提示できるようにしておくこと。
(8) 患者に特別療養環境室に係る特別の料金を求めてはならない場合としては、具体的には以下の例が挙げられること。なお、③に掲げる「実質的に患者の選択によらない場合」に該当するか否かは、患者又は保険医療機関から事情を聴取した上で、適宜判断すること。
① 同意書による同意の確認を行っていない場合(当該同意書が、室料の記載がない、患者側の署名がない等内容が不十分である場合を含む。)
② 患者本人の「治療上の必要」により特別療養環境室へ入院させる場合
(例)
・救急患者、術後患者等であって、病状が重篤なため安静を必要とする者、又は常時監視を要し、適時適切な看護及び介助を必要とする者
・免疫力が低下し、感染症に罹患するおそれのある患者
・集中治療の実施、著しい身体的・精神的苦痛を緩和する必要のある終末期の患者
・後天性免疫不全症候群の病原体に感染している患者(患者が通常の個室よりも特別の設備の整った個室への入室を特に希望した場合を除く。)
・クロイツフェルト・ヤコブ病の患者(患者が通常の個室よりも特別の設備の整った個室への入室を特に希望した場合を除く。)
③ 病棟管理の必要性等から特別療養環境室に入院させた場合であって、実質的に患者の選択によらない場合
(例)
・MRSA等に感染している患者であって、主治医等が他の入院患者の院内感染を防止するため、実質的に患者の選択によらず入院させたと認められる者の場合。
・特別療養環境室以外の病室の病床が満床であるため、特別療養環境室に入院させた患者の場合。
なお、「治療上の必要」に該当しなくなった場合等上記②又は③に該当しなくなったときは、(6)及び(7)に示した趣旨に従い、患者の意に反して特別療養環境室への入院が続けられることがないよう改めて同意書により患者の意思を確認する等、その取扱いに十分に配慮すること。
(9) 患者が事実上特別の負担なしでは入院できないような運営を行う保険医療機関については、患者の受診の機会が妨げられるおそれがあり、保険医療機関の性格から当を得ないものと認められるので、保険医療機関の指定又は更新による再指定に当たっては、十分改善がなされた上で、これを行う等の措置も考慮すること。(3)に掲げる保険医療機関については、特に留意すること。
(10) 平成6年3月31日現在、従来の特別の病室として特別の料金を徴収している病室が(2)の②に掲げる要件を満たしていない場合は、当該病床を含む病棟の改築又は建替までは経過的に当該要件を課さないこととするが、早急に改善されるべきものであること。
(11) 保険医療機関は、特別の療養環境の提供に係る病床数、特別の料金等を定期的に地方厚生(支)局長に報告するとともに、当該事項を定め又は変更しようとする場合には、別紙様式1により地方厚生(支)局長にその都度報告するものとすること。
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